こんにちは🐢です。
今回は名和高司さんという方の本「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」をご紹介したいと思います。
名和高司さんとは?
知らない方もいるかと思うので簡単にサマリを、詳しくはWikipediaなどでご確認ください。
- 一橋大学大学院経営管理研究科特任教授(現在)
- 新卒で三菱商事
- ハーバードビジネススクール卒業
- マッキンゼーアンドカンパニーでディレクター
- ボストンコンサルティングでシニアアドバイザー
- デンソー、味の素、ファーストリテーリングなどの取締役を歴任
経歴はケチのつけようのない超一流エリートですね。2大コンサルのマッキンゼーとボスコンを経験した著者でしか書けないこの本はとても貴重ですよ!
本の概要
そんな超一流の名和さんが書かれたこの本ですが、内容は結構てんこ盛りでして、
などなど、コンサルに限らずビジネスで課題解決をする人全ての人に必要な手法・考え方の総まとめをわかりやすい事例・図などととともに紹介していてとても読みやすく構成されています。
紹介されている手法
紹介されている定番メソッド、フレームワーク(一部抜粋)
- MECE
- ロジックツリー
- 4P(エドモンド・ジェローム・マッカーシー)
- 4C(ロバート・ラウターボーン)
- 3C分析(大前研一)
- PEST分析
- SWOT分析
- 5 Force分析(マイケルポーター)
- バリューチェーン(マイケルポーター)
- 成長マトリックス(アンゾフ)
- イノベーションのジレンマ(クレイトンクリステンセン)
- U理論(オットー・シャーマー)
- リーンスタートアップ(エリックリース)
この本で紹介されている人達(一部抜粋)
- 大前研一(マッキンゼー日本支社長、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授、スタンフォード大学経営大学院客員教授)
- 堀紘一(ドリームインキュベータ代表取締役会長、ボストンコンサルティンググループ社長)
- 安宅和人(ヤフーCSO)
- マイケルポーター(ハーバード大学経営大学院教授)
- アンドリュー・スコット(ロンドンビジネススクール経済学部教授)
- リンダ・グラットン(Hot Spots Movement創業者)
- バーバラ・ミント(作家、経営コンサルタント)
- 横山禎徳(東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム企画・推進責任者)
- エリックリース(起業家)
- オットー・シャーマー(マサチューセッツ工科大学上級講師)
- 鈴木大拙(仏教学者、文学博士)
- 鈴木俊隆(曹洞宗の僧侶)
「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」の対象読者
多分、シニアコンサルのような方が読んだら、全部知ってるよって思うかもしれませんが、一般のビジネスパーソンでも十分役に立つことが網羅されていると思います。
また本の冒頭でも学者には実際の問題は解けないとバッサリ切っていますが、学者の皆さんも実戦でどうゆうふうに問題解決しているのかを知ることは有益だと思うのでそういう方々も読んでみると新たな気づきが得られると思います。
コンサルを雇って経営課題解決の道筋をつけたいと思っているような経営者も読んでおくとどういうコンサルを雇ったらいいのかがわかるかもしれません。
「コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法」を勧める理由
🐢はコンサルタントではないのですが、この本はとても為になりました。
ただしコンサル本を読み尽くした方はおそらくつまらないと思う人もいるかもしれません。
🐢の場合は普段の打合せでみんなで悩んでいるようなことや、本当に全部調べるの?それって無駄じゃない?といったことを論理的に説明してくれていて、なるほどこうしてコンサルの人たちは効率的に問題を解決できるのかと改めて理解できました。
さらに課題設定がとても大切だということもよくわかりました。
上記の例以外にも経営やビジネスに関係する歴史的に有名な分析手法や人物など本当に盛り沢山なのでザーッとおさらいしたい人にもオススメです。
さらに後半の価値創造の部分は前半のロジカルな分析や問題解決から離れてマインドフルネスやアウトオブボックス、セレンディピティなどについても触れられており、AIの越えられない領域、人間的な部分も理解することができます。
ここまで褒めちぎってきましたが、この本を鵜呑みにして現場にロジカルに適用するだけだと結局はうまくいかないこともあると思います。こういうやり方があるんだとか、論理的思考の出発点にするぐらいのつもりが良いかなと思います。
また日本の家電メーカーがマイケルポーター流の品質とコストのどちらかしか選べず、結果アジアやアメリカに負けていったという部分はちょっと気にはなりました。。(これは気分を害する人もいるのかな??)
いずにせよ、この本を起点に興味のある手法をより深掘りしていくことで体系的にビジネスメソッドが身につくような気がします(🐢も道半ばです)
エレベーターの問題
ここで一つ本書の中で面白かったエピソードを紹介します。
コンサルの業界では有名な話だそうです。
まず質問は、
「あるマンションにエレベーターが1台しか設置されておらず、住民は毎回エレベーターが来るまで待たなければなりません。コンサルタントのあなたはこの問題をどのように解決しますか。」
というものです。
答えを知ってる人は、簡単だと思いますが、この問題をどのように捉えてどう解決策を出すのかによって全く違うソリューションが生まれます。
おそらく思いつくのは、次のようなものではないでしょうか。
- エレベーターの速度を上げるように改善する
- もう一台エレベーターを設置する
ですが、この問題は顧客(住民やビルの管理者)はなかなか来ないエレベーターが問題だと言っていますが、本当にそれ自体が問題なのかという事を問いかけることから始まります。何が問題か、それはエレベーターが来るまでの待ち時間によって住民がイライラすることです。
これに対する回答は「エレベーターの前に鏡を設置する」というものです。
これにより待ち時間に自分の容姿を整えたりすることで待ち時間のイライラが解決します。
本の中でも問題をすり替えてるのでは?というくだりで解説がありますが、そうではありません。本当の問題は何かを考え抜いた結果です。
このような問題の本質を捉えるための方法も本の中では紹介されています。
本の購入方法
この本は次のところから買うことができます。
さいごに
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